「準備する力」 川島永嗣著 角川書店 ※126冊目
情熱的なプレースタイルゆえに野生児と思われがちな川島だが、その素顔は沈着冷静で知性派。4ヶ国語を操り、読書を好み、料理を楽しむ。決してエリートではなかった彼が、5年後、10年後を見すえて常に実践してきた「夢を実現するための逆算のマネジメント」とは何か? ビジネスにも人生にも応用できる独自の思考法を初めて公開!
「練習の中でも、ほかの選手が、ダッシュ5往復するなら僕は6往復した。腕立て伏せ20回がノルマなら30回やった。絶対に人より多くやるが自分に立てた誓いだった。」
【コメント】
この、ほかの人よりもやるという誓いは、部活の練習だけでなく人間力をあげるための大事な要素だと思う。ちなみに本田も同じことを言っていた。人がやってないうちに練習するだけだろ、っていっていました。
「目の前のことを精一杯に無我夢中でこなしているうちに、そこにたどりついていた。逆算のマネジメントの原点は理路整然としたものではなく、反骨心である。」
【コメント】
最初は理屈でも、究極の本当の最後は理屈じゃなくて、反骨心とか、そういう感情に左右される部分が多い。
「名古屋時代は、試合で使ってもらえないから、なおさらノートに書く作業でもしておかないと気がすまない。1日1日、自分が成長していないと、いつもまでたってもピッチには立てないことはわかっている。・・・わかっているからできることと、わかっていてもできないことが出てくる。しかし、そのわかっていてもできないというジレンマを解決するには、机上で考え、ノート場でいくら分析、記述しても何も解決されないのだ。」
【コメント】
書き続けたからこそ見えたもの。
「僕は、サッカーがだめになれば、それこそ工事現場で汗を流して働いて生活していけばいいと思っていた。自分が好きになった人と家族を持って一緒に小さくとも幸せな家庭を築けたらいいと考えている。」
【コメント】
この、ダメになった時にどうすればいいかを具体的にイメージしておくことは、人生をかけるような場面では有効にはたらくと思う。タリーズコーヒーの創業者もまったく同じことを言っていた。起業に失敗して、一文無しになったとしても、バイトを何十年もやれば生きていけると。
「ボール回しでミスをすれば注意され、シュート練習でも僕がキーパーのときは、決められて当たり前のような空気が流れた。とても苦しかったが、この時代の辛苦が、僕のサッカー観を変えるきっかけになった。」
【コメント】
辛いときって、そんときは本当に逃げ出したいくらい辛いことがあるんだけど、それを乗り越えたあとの大きな意味をもって、実感をともなって自分の血肉となる。
「僕には未完成な人間だという自覚がある。ただ、未完成だからと言って、不可能な夢を前にして戦いを放棄するほど愚かではない。たとえ、絶望するほどの時間がかかっても少しづつ少しづつ、現実の世界にたぐり寄せていくという夢があってもいい。」
【コメント】
この、一歩づつ前進していくという気概が、川島選手の原点だと思う。
「チームの目標は全国高校サッカー選手権に出場して全国優勝することだった。個人的にはプロになることを狙っていたので、たとえ周囲にどう思われようと、ただひたすら、前を向いて、その目標へ突き進んでいた。・・・それがキャプテンになって、気持ちの持ち方に変化が表れた。周りのことも考えなきゃいけないということを感じ取れるようになった。」
【コメント】
周りの意識が低い時は、いいようのないいらだちを覚えることがある。苛立ちというよりは、やるせなさに近いな。誰かに言われなきゃ、やる気を出さない人だらけのチームはいい活躍ができるわけがない。
「高校時代は、相当にストイックなプレイヤーだったらしい。丸坊主で学ランの一番上のホックまで閉めていた。女友達もいない。今では絶滅寸前のえに描いたような硬派である。朝一番で自主トレをしていたが、授業中に居眠りもしなかった。ねると授業がわからなくなる。」
【コメント】
授業中に寝ない、というのは、いい選手の共通事項でもあると思う。野球の桑田も、長友も言っていた。やることをやるということだろう。
「第一に、忘れっぽさはどうしようもない。それは昔から抜けきれていない性格のようで、小学校2年の時には、あまりに忘れ物が多すぎて校長室に連れて行かれて説教されたこともある。」
【コメント】
今を生きていると忘れやすくなるのかもしれない。岡本太郎も言っていた。
「給料が安いときは、1万円以上の服は買わないと決めていた。無駄遣いはしないが、自分のためになるもの、気に入ったものにはお金を使おうと決めていた。本やCD、語学学習などの自己投資となる文化的なお金の使い方は良しとしていた。」
【コメント】
この堅実さがあったからこそ、ビッグになったときに嬉しさが倍増すると思う。
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